「SESってデメリットしかない」というSNSの声を見て、不安になっていませんか?実は、SES(システムエンジニアリングサービス)を正しく活用することで、正社員・フリーランスにはない大きなメリットが得られます。経済産業省の調査では2030年にIT人材が最大79万人不足すると予測されており(出典:経済産業省「IT人材需給に関する調査」2019年)、SESエンジニアの需要は今後も拡大し続けます。本記事では、SESのメリット8つを具体的なデータとともに解説し、SES・正社員・フリーランスの違いも比較します。
SES・正社員・フリーランスのメリット比較表
SESを選ぶ前に、他の就労形態と客観的に比較しておくことが重要です。以下の比較表で、それぞれの特徴を整理します。
| 項目 | SES | 自社開発 正社員 | フリーランス |
|---|---|---|---|
| 雇用の安定性 | ◎ 高い | ◎ 高い | △ 低い |
| 技術の多様性 | ◎ 非常に高い | △ 低い | ○ 高い |
| 未経験参入しやすさ | ◎ 最も高い | ○ 普通 | ✕ 難しい |
| 収入上限 | ○ スキル次第 | △ 社内制度に依存 | ◎ 最も高い |
| 大手・官公庁への参画 | ◎ しやすい | △ 転職が必要 | ○ 可能 |
| 福利厚生・社会保険 | ◎ 完備 | ◎ 完備 | ✕ 自己負担 |
SESのメリット①:多様な技術・業界を経験できる
複数プロジェクトで市場価値を高める
SESエンジニアは、金融・製造・医療・EC・官公庁など、さまざまな業界のプロジェクトを渡り歩くことができます。自社開発企業では自社サービス一本に特化するため、技術の幅は限られますが、SESでは案件ごとに異なる技術スタックを経験できます。
1〜2年のサイクルで複数の技術・業界を経験することで、「どの環境にも適応できるエンジニア」としての市場価値が高まります。転職市場でも多様な経験を持つSESエンジニアは評価されやすい傾向があります。
SESのメリット②:未経験からエンジニアになりやすい
研修制度が充実・採用ハードルが低い
自社開発企業の多くは即戦力のエンジニアを求めますが、SES企業では入社後の研修制度が充実しており、未経験者でも採用してもらいやすい環境があります。厚生労働省「IT・デジタル人材の労働市場に関する研究調査事業」(2024年)によると、IT企業の約4割が未経験者採用を実施しており、そのうち多くがSES・SIer系企業です。
プログラミングスクール卒業後の最初のキャリアとして、SES企業を選ぶケースが増えています。研修を経て実務経験を積み、3〜5年後に自社開発やフリーランスへ移行するルートも確立されています。
SESのメリット③:大手・官公庁のプロジェクトに参画できる
直接応募では難しい案件に入れる
メガバンクのシステム刷新、省庁のDX推進、大手製造業の基幹システム更改など、個人や中小IT企業では直接参画が難しい大型プロジェクトに、SES企業経由でアサインされるケースがあります。
大手案件の経験は職務経歴書の説得力を高め、次のキャリアステップで大きな差別化要因になります。特に官公庁・金融系の案件経験はセキュリティクリアランスの観点からも価値が高く、同分野での転職に有利に働きます。
SESのメリット④:スキルアップ投資を会社に支援してもらえる
資格取得・研修費用を会社が負担
資格取得支援・技術書購入補助・外部セミナー参加費補助を提供するSES企業が増えています。AWS認定資格やITILなど、取得に数万円かかる資格費用を会社が全額負担するケースも珍しくありません。
IPA(情報処理推進機構)のデータによると、ITエンジニアが保有するクラウド関連資格と年収には正の相関があり、AWS認定ソリューションアーキテクトの取得者は平均で月単価が5〜10万円上昇するとされています(出典:IPA「IT人材白書2023」)。会社の支援を活用してスキルアップすることで、自身の単価向上に直結します。
SESのメリット⑤:雇用形態として安定している(常用型SES)
プロジェクト終了後も給与が途絶えない
SES企業の正社員として雇用される「常用型SES」では、派遣先のプロジェクトが終了しても、次の案件が決まるまでの待機期間中も給与が支払われます。フリーランスや登録型派遣では案件が空けば収入がゼロになるリスクがありますが、常用型SESにはそのリスクがありません。
社会保険(健康保険・厚生年金)も会社が半額負担するため、手取り収入の安定性という観点では、フリーランスと比べて大きな優位性があります。
SESのメリット⑥:在宅勤務・フレックスに対応しやすい
リモートワーク案件が増加中
2020年代以降、クラウドインフラ・Web開発・データ分析などの案件ではリモートワーク対応が標準化しつつあります。SES企業の多くは複数の案件を保有しているため、「フルリモート希望」「週3出社まで」などの条件を伝えることで、希望に合った案件を選びやすい環境があります。
一方で、金融・製造業の基幹システムや官公庁案件は機密保持の観点からオンサイト必須のケースも多いため、希望条件を企業と事前にすり合わせることが重要です。
SESのメリット⑦:人脈・ネットワークが広がる
異業種・異職種のエンジニアと繋がれる
異なる企業のプロジェクトを渡り歩くSESエンジニアは、自然と多様な業界・職種のプロフェッショナルと人脈を築くことができます。この横断的なネットワークは、将来の転職・独立・副業のきっかけになることが多く、SES経験者の多くが「人脈の広がり」を大きなメリットとして挙げています。
特に、上流工程(要件定義・設計)を担当する案件では、クライアント企業の意思決定者や事業部長クラスとのやり取りが生じるため、ビジネス人脈の構築にも繋がります。
SESのメリット⑧:フリーランス独立への足がかりになる
実績・単価感覚を培ってから独立できる
SESエンジニアとして3〜5年間、複数のプロジェクトで実績を積んだ後、フリーランスとして独立するルートは確立されています。SESで積んだ案件実績・技術スタック・クライアント人脈は、フリーランス転向時の即戦力証明になります。
また、SES営業担当から「月単価60万円の案件に入っています」と聞き続けることで、自分の市場価値を把握したうえで独立判断ができます。無計画に独立するリスクを避け、収入の目算が立った状態でフリーランスに移行できる点は、SESならではの強みです。
株式会社HLTのSES事業について
SESのメリットを最大限に活かした就業環境をご提供しています。スキルアップ支援・案件選択・リモート対応など、詳しくはお気軽にお問い合わせください。
まとめ:SESのメリットを活かすための3つのポイント
SESには「雇用の安定」「技術の多様性」「大手参画機会」「スキルアップ支援」など、正社員・フリーランスにはない独自のメリットがあります。以下の3つのポイントを意識することで、SESのメリットを最大限に活かせます。
- 優良なSES企業を選ぶ:単価公開制度・資格支援・リモート対応の有無を確認する
- 案件選択に積極的に関与する:自分のキャリア目標に合った技術スタックの案件を要望する
- 3〜5年単位でキャリアを設計する:SESを「踏み台」として、次のステップ(自社開発・フリーランス・マネジメント)を描く
SESは活用次第でエンジニアキャリアの強力な出発点になります。株式会社HLTでは、エンジニア一人ひとりのキャリア目標に合わせた案件紹介と成長支援を行っています。ご興味のある方はぜひお問い合わせください。
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参考文献・出典
- 経済産業省「IT人材需給に関する調査」(2019年)https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/
- 厚生労働省「IT・デジタル人材の労働市場に関する研究調査事業」(2024年)https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/001244078.pdf
- IPA「IT人材白書2023」(情報処理推進機構)https://www.ipa.go.jp/publish/wp-itjinzai/index.html
- 矢野経済研究所「人材派遣市場に関する調査(2024年)」https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/3683











